仏のマーケティング関連企業Criteo S.A.がこのほど発表した「2018年デジタルコマース&マーケティングの展望」レポートによると、18年に注目すべきコマースマーケティングトレンドとして「音声ショッピングの台頭」「ソーシャルコマースの相関性」などのキーワードが挙げられた。
「音声、SNS、O2O、動画」など8つの注目キーワードをピックアップ
同社によると、今年注目されるのは(1)音声ショッピングの台頭、(2)ソーシャルコマースの相関性、(3)オフラインからオンラインへの販売の接続、(4)データコラボレーションの必要性の高まり、(5)製品フィード最適化の力、(6)GDPRとデータ管理の理解、(7)動画の戦い、(8)買収とパートナーシップの成長、の計8つのキーワード。
(1)「音声ショッピングの台頭」では、家庭用スマートスピーカー(Google Home、Amazon Echoほか)などのIoTデバイスを通じた、音声によるショッピングが拡大すると予想。スマートスピーカーでは、消費者の関心や好みに関する豊富なデータをもとに、既存のサービスや関連する新しいアドオン製品やサービスを提供することができるようになるとしている。また、音声広告では「おすすめの商品」といった広告コンテンツが提供されると予測している。
(2)「ソーシャルコマースの相関性」では、ソーシャルとコマースの境界線の希薄化が進むと予想。その一例として、AmazonがAmazon Sparkの提供を通じてソーシャルの世界に乗り出し、製品イメージを紹介や即時購入を可能にするとしている。また、Amazonでは年内にソーシャル・メッセージング・プラットフォーム「Anytime」を立ち上げ、Alexaと統合する計画も進めている。
(3)「オフラインからオンラインへの販売の接続」では、オフラインでの購買行動のデータをオンラインでの取引と連係することが重要になると予想。小売業者は、ターゲットとなる消費者をオンライン上で見つけ、パーソナライズされたキャンペーンを実施することがトレンドとなる。また、主要な小売業者は、専用駐車場や店舗内のロッカーなど、オンラインで購入した商品を店舗から収集する便利な方法を考案し続けると予測している。
他に、(4)「データコラボレーションの必要性の高まり」では、小売業者とブランドがユーザーとのつながりを高めるために個人を特定できないデータをプールするようになる、(5)「製品フィード最適化の力」では、ブランドや小売業者からの製品情報を関連付けるためにデータ管理の重要性が増す、(6)「GDPRとデータ管理の理解」では、個人のデータをより確実に保護することでGDPRの信頼性が回復する、(7)「動画の戦い」では、YouTube、InstagramなどのソーシャルプラットフォームでTVに匹敵する高品質のコンテンツが求められる、(8)「買収とパートナーシップの成長」では、多くの小売業者やブランドが戦略的買収とパートナーシップを模索する…などと予測している。
さらに同社では、デジタルマーケティングを成功させるための取り組みとして、大手との競争力を保つためにデータを連係してプール化すること、シームレスで関連性の高いショッピング体験をすべてのデバイスやチャンネルに提供すること、買い物客に刺激を与えるための体験を提供することなどを推奨している。
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