2018.09.13 通販会社
ECと店舗を連動…ファンケルが「次世代オムニチャネル戦略」開始
化粧品や健康食品の通信販売が苦戦するなか、(株)ファンケルは、7月に中期決算の業績予想を上方修正するなど、好調な業績が際立っている。同社の好調な業績の理由の1つには、IT化とオムニチャネル戦略がある。同社は2014年からIT基盤の再構築に取り組んでおり、16年3月には顧客情報管理システムと通販システム、18年4月には店舗システムをそれぞれ刷新。7月7日には通販サイト「ファンケルオンライン」をリニューアルした。これにより、店舗とWEB、電話窓口といった各販売チャネルの会員情報がリアルタイムに共有できるようになった。店舗とWEBを連動させた取り組みは、化粧品やサプリメントを販売する通販会社では珍しい。同社の次世代オムニチャネル戦略に迫った。
7月7日にリニューアルしたファンケルオンライン
ファンケルオンラインをリニューアル、WEBと店舗で情報共有
ファンケルオンラインのリニューアルでは、PCとスマートフォンのデザインを一新し、ナビゲーションメニューや商品ページ・購入ページなどの利便性を改善し、サイトユーザーの使い勝手を向上。よく利用される機能や商品ページにたどり着きやすくした。また、キャンペーンや新商品情報などのお得な情報をユーザーが見逃すことを防ぐため、WEB上でお得な情報への導線を増やすなど、会員一人ひとりに寄り添うパーソナライズ機能をさらに強化したサイトへと生まれ変わった。
これまではWEBと店舗で異なるクーポンを発行していたが、今回のリニューアルで同じクーポンを発行できるようになったほか、通販サイトでの購入だけでなく、店舗での買い物履歴を含めた購入履歴を過去2年間まで確認できる新機能を追加した。
これにより、ユーザーはWEBと店舗のどちらで購入してもサービス品質が同じレベルになった。このため、重い商品の場合はWEBで購入し、化粧品の使用感やカラーを確認したい場合は店舗で体験してから購入する、よりお買い得にまとめて購入したい場合はWEBを利用するなど、店舗とWEBの使い分けが容易になった。
店舗でのカウンセリングの様子
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