2019.06.21 通販支援
統合型通販システムの未来とは…エルテックスDC5年間の軌跡
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EC・通販会社が成功する要因の1つに、自社のサービスや商品に合った通販システムを選択できるかどうかがある。現在はEC・通販市場の拡大とともに、さまざまなEC・通販システムが乱立しているが、2014年4月にサービスを開始した一元管理統合システム「eltexDC」(以下エルテックスDC)は、中堅から大手のEC・通販会社をサポートし、順調に導入企業を拡大させている。EC・通販市場の変化とともに成長を遂げてきた「エルテックスDC」の5年間の歴史と、これからのロードマップについて(株)エルテックスに聞いた。
(左)エルテックス ソリューション推進室 製品開発グループ 宮下俊輔氏
(中央)エルテックス ソリューション推進室長 大橋朗大氏
(右)ソリューション推進室 サービス開発グループ 西端潤氏
エルテックスDC開発時のコンセプトが正しかったことを証明
エルテックスDCは、ネットショップ構築から、受注・在庫・出荷などを管理する販売管理、決済、コンタクトセンター、実店舗のPOSシステムなど、EC・通販に必要な機能をすべてパッケージ化した一元管理統合システムだ。複数のシステムやツールを連携させる必要がないため、ECサイトを運用する作業効率が高く、すべてのデータをリアルタイムで共有化することができる。
こうしたフルパッケージのEC・通販システムは、他のASP型のECサイト構築サービスよりも高額で、大手企業だけのものと思われがちだが、エルテックスDCは中小の通販会社から大規模通販まで幅広く導入されている。
同社のソリューション推進室長の大橋朗大氏は、順調に業務を拡大させている理由について「サービス開始当初の基本的な思想が間違っていなかったことが大きな要因だと思います。5年前、テレビやカタログ誌など、それまで主流だった通販チャネルで通販を展開していた会社は、既存の通販システムに加え、EC用の新たなシステムを構築していたため、2つのシステムへの2重投資やシステム間でのデータ連携が負担になっていました。こうした課題の解決に向け、既存のテレビやカタログ通販とECに分かれていたシステムを統合するだけでなく、通販に必要な機能をパッケージ化し、チャネルごとに分かれた顧客情報を一元管理することが、エルテックスDCのコンセプトです。このコンセプトが正しかったことと、これを支えるエンジニアがエキスパートに成長することで、弊社も成長することができました」と振り返った。
エルテックスDC導入企業が業績拡大、売上4倍の事例も
オムニチャネルという言葉がメジャーになり始めた頃、いち早くオムニチャネル対応の一元管理統合システムを立ち上げ、顧客情報を統一化することで、リアルタイムでの顧客情報の共有化を実現。大手食品メーカー、化粧品会社、航空会社系列の小売店、大手健康食品会社、レコード会社、ホームセンターなど、現状のシステムに課題を抱えていたEC・通販会社が、エルテックスDCを導入する事例が相次いだ。
導入後は、各企業が持っていたそれぞれの課題を解決し、売上の拡大、作業効率の大幅な向上、トータルでの運用コスト削減など、さまざまな効果を上げている。導入後に売上が4倍になった企業も出ている。
中小の通販会社では、通販事業が成長すると、それまで使用していた既存のシステムでの拡張が限界になり、大規模の売上に対応できるエルテックスDCのような統合型のパッケージシステムを導入するパターンが多い。ただ、この場合、事前に通販会社側から提示された要件定義の中に、特種で構築するのが難しい機能カスタマイズがあった場合などには、設計書通りに進まずにトラブルになり、最終的にシステムを導入できなったという事例も聞こえてくる。同社ではこの5年間、顧客の要望を踏まえたシステムカスタマイズ要件に対して、柔軟に対応してきている。
ソリューション推進室長 大橋朗大氏
「注文まとめ機能」で物流費削減に貢献
この5年間で、エルテックスDCを導入した企業はさまざまな成果を上げているが、特に導入企業から好評だった機能が「注文まとめ機能」「ギフト対応」「マルチチャネルで受注時の名寄せ」の3つだという。
ヤマト運輸(株)が運賃の値上げを発表し、宅配クライシスが社会問題となった17年当時、送料の値上げによって、物流関連の経費が拡大し、企業の経営を圧迫することが予測されていた。送料の値上げへの対抗策として、同社はエルテックスDCに「自動注文まとめ機能」を実装した。
同社のソリューション推進室製品開発グループの宮下俊輔氏は「送料の値上げが実施される前後で、特定のルールによって自動的に集荷をまとめる『自動注文まとめ機能』を開発しました。ランディグページ(LP)経由、自社サイトからの注文など、同じ人からの注文が複数チャネルにわかれてる、注文のタイミングがバラバラになる、などのケースがあるのですが、注文ごとに出荷してしまうとそれぞれ配送費がかかってしまいます。これを注文データが入力された後に1つにまとめれば、経費を大幅に削減できます。美容系通販会社などにこの機能を導入いただいた結果、経費が大幅に削減できたと感謝されました」と話した。
同機能によって通販会社の物流費抑制に貢献し、昨年には「注文まとめ機能」を定期通販にも対応。既存の定期通販と新たな定期通販の発注データを1つにまとめるルールを構築し、さらなる送料の抑制を図っている。
ソリューション推進室 製品開発グループ 宮下俊輔氏
ギフト対応で複数の会社が同時に導入
ECサイトをギフト対応にしたことで、成果を挙げた事例もある。「ギフト系商品の購入者は、複数の届け先を登録し、同時に商品を購入・発送するケースがあります。この購入スタイルに対応するため、届け先をいくつでも登録できるように、届け先の登録数を無制限にしました。また、届け先を登録していなくても、配送先の履歴を残すようにしました」(宮下氏)。ギフト対応をしたことで、同時期に複数社がエルテックスDCを導入したという。
マルチチャネルの名寄せで顧客情報を一元管理
通販会社の自社ECサイトから商品を購入している人でも、セールやキャンペーンなどの開催時には、ECモールで商品を購入するケースもある。このケースでは、ECモールからの情報を別の人と認識してしまうこともある。同社では、ECモールで取り込んだデータを名寄せし、購買履歴を統合する機能を実装。宮下氏は「名寄せの機能によって、各チャネル間での行動が明確になり、購買履歴も一欄で参照できるようになりました」と語り、この機能が顧客情報の一元化に大きく貢献していると話した。
「エルテックスCX」も成長、顧客データ抽出機能が人気
同社では15年1月からエルテックスDCと連動したASPツール『eltexCX(以下エルテックスCX)』を提供している。エルテックスCXは、データ分析やレコメンド、ターゲティングメールなど、CRMや販売促進関連のツールをまとめたカスタマーエクスペリエンス(CX:顧客体験)を最適化するツール。複数の分析ツールを併用する必要がなく、一元管理したデータソース内で利用できるため、作業効率が高い。
同社のソリューション推進室サービス開発グループの西端潤氏はエルテックスCXについて「エルテックスCXはDCを補完する役割で、DCの成長とともに歩み、いろいろなチャネルを追加してきました。DCを補完するオンライン系のデータのほか、ショートメッセージやMAなども可能となりました。現在はオンライン系データ、トランザクションデータ使って、DMを発送したり同梱物を入れるなど、チャネル間を交流するような取り組みを進めています」とサービス開始から現在までを振り返った。
中でも「コア機能」と西端氏が語るのはセグメント機能。オンライン上での行動に加え、オフライン、POSの購買情報などを用いてセグメントした顧客層に、ポップアップやメッセージを出したり、クーポンを発行するなどのアクションをマルチチャネルで実行している。
今後について西端氏は「AIなどの新しい技術を使ったチャットボットなどを、WEB接客に取り入れていきたい。また、POSシステムとの連携を拡張し、保守性を高めたい」と話した。LINEでのプッシュ通知、ブラウザプッシュ、シナリオ管理機能は近いうちにサービス開始するという。
サービス開発グループ 西端潤氏
「エルテックスDC」のロードマップは?
5年間で発展を遂げたエルテックスDCとCXだが、今後はどのようなロードマップを描いているのだろうか。大橋氏は「パブリッククラウドに加えプライベートクラウドの提供」「ユーザービリティの向上」の2つの方針を掲げた。
大橋氏は「パブリッククラウドは信頼性も高いのだが、セキュリテイの面から難色を示す顧客も一定数存在するため、エルテックスとしてプライベートなクラウドサービスも提供しています。今後はさらに強化し、より堅牢なプライベートクラウドサービスを提供していきたい。また、大量受注に備え、大量アクセスがあった際に複数サービスにアクセスを振り分けるオートスケール機能も検証しています」と話し、クラウドサービスを強化する方針を掲げた。
「ユーザービリティの向上」について大橋氏は、「エルテックスDCとCXはかゆいところにも手が届く、多彩な機能を揃えています。ただ、こうした機能を使いこなせるリテラシーが高い人ばかりではありません。スペシャリストじゃなくても使いやすく、データ分析も簡単にできるようなメニューを開発したい」と話した。
サービス開始から5年間で、EC・通販会社のさまざまな課題を解決し、業績の向上に貢献してきたエルテックスDC。業界にEC・通販システムの新たなスタイルを提案し、旋風を巻き起こした一元管理統合システムが、さらなる進化に向けて動き出している。
(山本 剛資)
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