2018.04.10 通販系書籍
通販のしくみがわかる本
通販を始めるにあたり、通販導入部から、通販業界の今後の展望まで網羅した指南書であり啓蒙書である。
著者の大石さんはもともと通販会社で事業規模が20倍に成長する過程を経験した後、実務経験を活かしたコンサルタント活動を続けている。
内容は非常に多岐に渡って充実している。
第1章では「通信販売業界の概要」として、通信販売の市場規模や通信販売のメリット、通販会社の問題点などがまとめられている。
第2章は、「通信販売を立ち上げる前に知っておきたいこと」として通販事業の売上構造や商品企画、リピート戦略など、通販の重要な要素を解りやすくまとめている章になる。
これから通販ビジネスに乗り出す人には熟読してもらいたい内容だ。
特に「3年後に利益が出なければ失敗」として、事業計画書の必要性を記載しているのは非常に親切である。
第3章は「商品開発」について記述している。
現在、店舗販売と通信販売の取捨選択で悩んでいるメーカーなどは
この章は「通販をどう取り組むか?」という視点での悩みにこたえる内容になっていると思う。
第4章は「新規顧客開拓」について。
現在どの通販会社も新規顧客リスト獲得が非常に難しくなっているのが実情であり媒体別に、レスポンスが良いメディア、優良顧客が多く獲得できるメディアなど専門家の視点でメディア選択を指南している。
第5章は「通信販売の「リピート促進」」
通販の要はリピートであり、どうすればお客様が繰り返し買ってくれるようになるのかを様々な視点とテクニックで具体的に解説している。
商品同梱物の重要性やリピート売り上げを上げる販促手法などすぐに取り入れられるようにわかりやすく解説している。
第6章は「通信販売の「顧客分析」」を解説している。
通販には分析が重要であり、どのような分析と対策が必要かが具体的に記してある。
RF分析・RM分析についても解説していて、高価な通信販売ソフトは不要とも言及していて、非常に実践的な章になっている。
第7章「通信販売の「テレマーケティング」」として、電話をどのように活用するかをコールセンター業務を紐解き細かく解説している。
第8章は通販支援会社の選び方を、元通販会社視点で解説。
第9章はこれからの通信販売という事で、今後の業界展望を記している。
全体的に通販業界のスタンダードをわかりやすく解説している。
ここまで業務を網羅しつつ具体的に解説している通販本は少ない。
1点だけ残念なのはWEB・ECの視点は少なかったことである。
今から通販を始める方は一読することをお勧めしたい一冊である。
【著者プロフィール】――――――――――――――――――――――――――――――――――
大石真(おおいし まこと)
株式会社エムズソリューション 代表取締役 通信販売実務コンサルタント
1963年兵庫県尼崎市生まれ。大学卒業後、大手電機メーカーの技術職を経て、1995年株式会社ミコー(現・株式会社山田養蜂場)に入社。売上が8億円から160億円に伸びた5年間に在席。企画室に籍をおき、社長の側近として企画から各部署の管理・指導を経験し、通信販売に関するすべてのノウハウを身につけた。退職後、通信販売の実務経験を活かし、通信販売実務コンサルタントとして独立。2006年株式会社エムズソリューション設立。実務経験に基づいた業種・商材に拘らないアドバイスが強みで、これまで約500社の支援実績がある。コンサルタントの他、全国各地で通信販売に関するセミナーの開催している。
ミサラポ(中小企業庁委託事業)専門家。
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