旬の野菜やフルーツ、米、山形県産の和牛、ラーメンなど、山形のおいしい食材を集めたECサイト「やまがた寒甘王国 本店」が好調だ。同サイトを運営する(株)フードサプライズは、ECでの販売に苦戦していたが、紙媒体を活用したマーケティングに取り組んだことで、売上が前年比で約2倍に急成長したという。同サイトの店長を務める樋口憲二氏に話を聞いた。
「やまがた寒甘王国 本店」店長の樋口憲二氏
ECモール販売→退店→自社EC立ち上げも苦戦が続く
――EC販売で苦戦していた状況についてお聞かせください。
樋口憲二氏(以下、樋口) これまでネット通販については、大手ポータルサイトやECモールなどに出店して、商品を販売してきました。しかし、売上は広告を投資するとある程度は上がるものの、一時的であり、固定客の獲得にはつながりませんでした。
広告費用も値上がりするなか、広告を出しても利益が上がらない状況になり、あえなくECモールを退店。より固定客を大事にしたいと考え、自社ドメインのECサイトにシフトすることにしたのです。ただ、自社ECでは集客をして利用者を増やさないと売上拡大は見込めません。自社ECでも軌道に乗るまで苦戦しました。
成果報酬型の新聞広告で売上が急拡大
――自社ECサイトの売上が改善したきっかけは何だったのでしょうか?
樋口 自社ECサイトにシフトしてからは、ネット広告などを利用して集客を図りました。しかし、弊社の顧客は50~60代のシニア層が中心で、利用者の7割は女性です。ネット広告ではアプローチに限界があり、新たなマーケティング施策を模索していたところ、新聞などの紙媒体でも成果報酬型の広告が出せるという「インターペーパー」というサービスに出会いました。
通常、新聞広告を出稿するには、多額の広告費が必要となりますが、「インターペーパー」では広告費が必要ありません。新聞広告を見た人から電話が来て、通話時間が30秒を経過すると1件あたりの成果単価が発生するシステムで、リスクがないことから実施することに決めました。
以前、ECモールに出店していたころは、売上アップのために、モール側から安売りの提案を受けることが多かったです。しかし、インターカラーの場合は、安易な安売りの提案はなく、担当の方が販売者・購入者の両方の立場に立って、商品の選定・売価設定などの相談に乗っていただきました。
担当者との綿密な打合せをして成果報酬型の新聞広告を出稿したところ、注文が急増し、売上を急拡大させることに成功しました。
新型コロナで成果報酬型の新聞広告が需要拡大
――「インターペーパー」を利用して感じたことについてお聞かせください。
樋口 費用対効果が高いサービスだと感じています。また、紙媒体から電話で問い合わせがあることから、ネットとは異なり、電話によるコミュニケーションをしっかり取っているため、客単価が高く、リピート率も高いです。一度購入して信頼を得ると、定期コースではないのですが、商品の提案次第で毎月購入してくれる方が多いです。
課題を挙げるとすれば、商品の決済は代引であるため、一部の心無いお客様のなかに、受取拒否をする方がいて困りました。ただ、1年ぐらい販売すると、そのような方の傾向やエリアを特定することができ、エリアの絞込みとロスを見越した売価設定で、利益が落ち込まないノウハウを見つけました。これによって、課題は解決することができました。
――今後の取り組みや目標についてお聞かせください。
樋口 1年間で新規ユーザーを多く獲得することができました。今後はリピーターの数を増やすこと、毎月複数回購入するヘビーユーザーの開拓に力を入れていきたい。インターペーパーで掲載する各媒体に新商品の提案をして、コール数をどんどん増やし、毎年売上20%増を目標としています。
新型コロナウイルスの影響で、外出を控える方が多いことから、弊社では受注が増えています。小売店舗では、新型コロナウイルスの影響を受けて、売上が落ちている店舗もあると思いますが、インターペーパーは広告料金が出来高払いなので安心です。ECサイトがなくても通販が実施できるので、ぜひ利用をお勧めしたいです。
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