(株)ストリームが8日発表した2021年1月期第1四半期(20年2月~4月)連結決算は、売上高が前年同期比10.1%増の65億3200万円、営業利益が同87.9%減の500万円、純利益は同4.3%増の2800万円となった。
コロナでパソコンや生活家電が好調
主力の「インターネット通販事業」は、売上高が同14.7%増の61億1100万円、営業利益は同64.6%増の1億3500万円を計上した。新型コロナウイルス感染症対策に伴うリモートワークや巣ごもり需要の増加で、パソコンをはじめとしたIT商品や調理家電、空気清浄器、冷蔵庫などの販売が好調に推移。一方で、不要不急の外出自粛や休業要請による商業施設の閉鎖、営業時間の短縮などが影響を及ぼし、店頭での販売は低調に推移した。
出店する「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazonマーケットプレイス」などの外部サイトの売上高も好調に推移。パソコンやタブレットといったIT商品や周辺機器についても前年同期比で大きく伸長した。同社は、全国的なマスク不足の状況を受け、独自のグローバルネットワークを活かし、4月から運営サイト内でマスクを販売し、多くの購入者を得た。
チャット型WEB接客ツールが活躍
オリジナルサイト「ecカレント」は、WEB接客ツールのチャット機能を活用し、設置サービスが必要な冷蔵庫、洗濯機などの大型家電の売上高は引き続き、好調に推移。3月から「楽天市場」でも大型家電の配送設置サービスを展開し、順調なスタートを切っている。
同社では従来、複数のショッピングモールに出店しながらユーザーの集客につなげてきたが、新たなサービスの提案として、4月に家電レンタルサイト「レントコ」を新規出店。今後、レンタル事業を事業の柱にするために強化を図っていく方針を示している。
パソコンは前年同期比81.3%増に
各カテゴリの前年同期比は家電が35.0%増、パソコンが81.3%増、周辺機器・デジタルカメラが27.1%減。売上高はコロナ禍による需要増があり、前年同期比で増収となった。利益面では、売上高増に伴う変動費の増加があったものの、各サイトおよび商品ごとの価格の見直しによる粗利率の改善や固定費の削減で、営業利益は前年同期から改善した。
店舗販売の影響ありエックスワン営業赤字
同社グループの(株)エックスワンが展開する「ビューティー&ヘルスケア事業」は、売上高が同43.1%減の2億7500万円、営業損失として6800万円(前年同期は800万円の営業利益)を計上。新商品として、3月に「キノコの四天王」など、天然素材のパワーで健康なカラダづくりをサポートする健康食品「オンゴックスα」を発売し、売上高は堅調に推移している。
会員ビジネスでは、4月からWEB会議アプリケーションを活用したオンラインセミナーを実施し、従来のビジネスプラン「エックスワン」およびオートシップをベースとするバイナリーシステムを導入したビジネスプラン「エックスツーバード」は引き続き堅調に推移している。
売上高に関しては、会員向けビジネスは計画通り推移したが、卸販売では新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響で店舗販売が難しい状況となり、全体として前年同期を大きく下回った。利益面でも、卸販売の販売減に伴って各段階利益が減少し、前年同期を下回る結果となった。
「その他事業(各種販売支援事業)」の売上高は前年同期比14.2%増の1億6800万円、営業利益は同47.4%減の1600万円となった。「ecカレント」をはじめ、ネット通販サイト運営で培ってきたノウハウをもとに、販売から物流までワンストップで管理するシステムをネット通販事業者に提供してきた。
オンライン・ゲーム事業は4月で終了
今後は流支援サービスである3PLの本格的事業化に向けて強化を図っており、家電以外のギフトアイテムなどの新規案件で、ビジネスは堅調に推移している。「オンライン・ゲーム事業」は、4月に共同企画・運営を行っているタイトルの業務終了に伴って事業を終了した。
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