アライドアーキテクツ(株)はこのほど、中国SNSへの発信意欲が高い在日中国人KOC(Key Opinion Customer)コミュニティ「BoJapan」のメンバーに、中国で人気のSNS「小紅書(RED)」の利用実態調査を実施した。REDの口コミを参考にした商品購入や店舗来店は多く、同時にKOCからの発信が直接・間接にその後押しに効果的であることが明らかになった。
RED公式アカウントからの情報発信やKOL・KOC起用のプロモが活性化
同社が独自に構築する越境プロモーション支援サービス「BoJapan」は、商品モニターや店舗体験、イベント開催、情報拡散など幅広いマーケティング施策を実施している。大手ブランドから成長中のD2Cブランドまで、化粧品やアパレル、食品、日用品などの200社以上が導入している。メンバーは3000人を数え、今回の調査には467人が参加した。
REDはライフスタイルや美容、ファッション、旅行などの情報を共有し、月間利用者数は1億人を超え、女性向け商材を扱う企業のマーケティング施策にも活用されているSNSの1つ。ユーザーの9割が女性で、消費力・購買意欲が高いZ世代や都市部在住者が多い。
EC機能を兼ね備え、口コミ検索から購買までシームレスに行なうことができることから、多くの企業がRED上で公式アカウントからの情報発信やKOL・KOCを起用したプロモーションを実施し、ユーザーの購買を喚起している。中国EC市場の競争激化の中、日本商材の中では美容・マタニティなど女性向け商材に対する人気が高い状況が続いている。
RED利用の目的は「話題の商品やトレンド情報を入手するため」が約93%と
こうした現状を受け、REDのマーケティング活用を検討する日本企業に向け、利用実態や生活者への影響など、消費行動の解明を目的にBoJapanメンバーへの調査を実施した。
それによると、REDの利用目的は「話題の商品やトレンド情報を入手するため」が約93%と最も多く、次いで「商品の効果効能など口コミ内容を参考にするため」「新商品の情報を入手するため」が約80%だった。同時に、商品の購入を検討する際に参考にするSNSは、WeChatやWeiboなどを上回り、REDが約89%と突出。口コミを参考にした商品購入や店舗来店の経験者は約97%と、REDから収集した情報がその後の購買行動に大きく影響を与えていた。
商品購入や店舗に行くきっかけは「KOC投稿」が76%、「KOL」は57%
商品購入や店舗へ行くきっかけとして参考になった情報は、「友人やフォローしている一般(KOC)の口コミ投稿」が約76%と最多。「インフルエンサー(KOL)の投稿」も約57%だったが、身近で信頼できる友人や一般の口コミの方がより高い結果となり、商品購入や店舗へ行く後押しとしてKOCからの発信が非常に効果的であることが分かった。
調査結果を受けてアライドアーキテクツは、中国向け施策といえばKOL施策が想起されやすいが、最近ではKOCや公式アカウントなど、KOL以外の効果的な施策も注目されている。特に、商品購入や店舗へ行くきっかけとなった情報として最も多かったのは、「KOCの口コミ投稿」だったことから、KOC施策の実施による効果を期待することができる。
RED上で多くのユーザーにレビューされていることは人気や信頼性に繋がるため、インバウンド・越境ECというカテゴリーにこだわらず、中国に向けて商品を販売するあらゆるブランドやサービスにとって、まず最初にREDを意識した取り組みを図ることが重要だとしている。
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