2022.08.03 コラム
CTIシステムとは?おすすめCTIシステムや導入メリット
CTIシステムとは「ComputerTelephonyIntegration(コンピューター・テレフォニー・インテグレーション)」の略語でコンピューターと電話を統合した技術やシステムをいいます。顧客からの問合せや電話営業など、企業内でコールセンターが携わる業務は多岐にわたります。そのようなコールセンター業務を効率化するためのCTIシステムは効果的です。本記事ではCTIシステムの導入メリットやおすすめのシステムについて解説します。(2021年7月初出/2022年8月改稿)
CTIシステムとは?
CTI(Computer Telephony Integration)とは、電話やFAXなどの電話業務に関する機能をコンピューターやパソコンと連携することで、オペレーションを効率化するシステムのことを指します。
連携するものとしては、CRMやSAFツールなどの顧客管理システム・営業支援システムのほか、PBX(構内電話交換機)があります。
PBX(Private Branch eXchange)とは、企業内の電話回線を1つにまとめて複数の電話機で着信や通話をできるようにした電話交換機のことです。よく「CTI」と「PBX」は混同されがちですが、CTIはコンピューターと電話機能を連携させる技術を指し、PBXは電話交換機のことを指す点で異なります。
PBXは電話回線を集約して内線同士で電話を繋げる機能しかありませんが、CTIシステムでは多種多様な機能を利用することができます。
例えば、顧客から電話がかかってきた際に、使用しているパソコンの画面に顧客情報をポップアップする機能があります。CRMと連携することで、社内で保有している顧客情報を電話業務に活用することが可能です。
また、通話記録機能が搭載されているCTIもあり、顧客から届いた課題や改善点を適切に把握することができます。このように、CTIシステムには電話業務を効率化するために役立つ機能がたくさん備わっています。
CTIシステムを導入する大きなメリットは、電話対応業務の効率化やコストを削減できることです。例えば、同時に複数の問い合わせがきた場合、1人のオペレーターに集中しないよう自動で担当の振り分けをしてくれる機能があります。
これにより、オペレーターの数を最小限に抑えて業務を行うことができます。
CTIシステムは自作できる?
CTIシステムを自作することは可能ですが、技術面やコスト面を考慮すると企業が提供しているサービスを利用した方が得られるメリットが多いです。
もしCTIシステムを作成する場合は、既存のプラットフォームをベースにしてオリジナル機能をカスタマイズする方法がおすすめです。
最近では、顧客管理システム「Fullfree」とExcelを組み合わせたオリジナルCTIを利用する企業も多いです。無料でカスタマイズや構築ができる魅力があります。
CTIシステム導入のメリット
CTIシステムを導入するメリットとして、以下のようなポイントが考えられます。
- ・業務効率化
- ・人件費の削減
- ・顧客満足度の改善
- ・マーケティングや営業活動の促進
1.業務効率化
CTIシステムを導入することで、顧客情報を管理しやすくなり、情報を探したり整理したりするといった業務を減らすことができます。
また、CTIシステムに情報を記録しておくことで部署間での連携や、業務の引継ぎなどもしやすくなるといったメリットがあります。
2. 人件費の削減
CTIシステムでは着信を自動で振り分けたり、自動発信などの機能が搭載されていたりするため、無駄な人件費を削減することにつながります。
その分アウトバウンド営業にリソースを割くこともできるため、さまざまな部署での業務効率化にも寄与します。
3.顧客満足度の改善
CTIシステムでは、顧客情報や過去の対応履歴を記録できるため、顧客に合わせたアプローチを行うことが可能となります。そのため顧客側からすると自分に合った対応をしてもらえることになり、顧客満足度の向上につながります。
また、夜間や休日などの対応も自動音声応答で行うことができるため、問合せをしたいのにつながらない、といった顧客も不満を解消できるメリットもあります。
4.マーケティングや営業活動の促進
CTIシステムでは、顧客からの問合せ内容や会話内容を可視化することができるため、データ化して分析に役立てることも可能です。
これらの分析データをマーケティングや営業活動に活かすことで、より精度の高い施策を行うことが可能となります。
クラウド型のおすすめCTIシステム3選
CTIの提供形態には大きく分けて「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類があります。
クラウド型は、システムを提供している企業のサーバーを経由してサービスを利用する方法です。
自社サーバーを設置する必要がなく、導入コストの削減や導入期間の短縮が可能です。また、インターネットを利用できる環境ならパソコンやスマートフォンなど、どこからでもアクセスできる点が魅力的です。
しかし、セキュリティ面は利用者個人に委ねられてしまうため、情報管理を徹底することが重要です。
◇おすすめCTI①「BIZTEL」
クラウド型のCTIシステムを利用する場合は「BIZTEL」がおすすめです。
BIZTELは国内シェアNo.1と多くの企業に導入されているCTIシステムで、「システム稼働率99.9%」や「24時間365日の電話サポート」など、機能面だけでなくサポート体制まで充実しています。
利用できる機能も豊富にそろえており、一般的なCTIシステムに搭載されている「通話録音機能」や「ACD(オペレータ―振り分け)機能」、「ポップアップ表示機能」などさまざまです。
上記の内容に加えて、BIZTELでは高性能のモニタリング機能を利用できます。通話中が〇件、待ち呼が〇件、応答率が〇%など、オペレーターの全体的な稼働状況をリアルタイムで把握することができます。
円グラフや表をカテゴリーごとに色で分けて自動で表示してくれるので、適切な業務の振り分けをすることが可能です。
【料金体系】
ライト | 10席の場合は月額90,500円+初期費用283,000円 |
---|---|
スタンダード30 | 30席の場合は月額241,000円+初期費用633,000円 |
スタンダード110 | 100席の場合は月額900,000円+初期費用2,333,000円 |
※見積もりはお問い合わせで確認できます。
◇おすすめCTI②「CT-e1/SaaS」
「CT-e1/SaaS」はコールセンター業務に必要な機能を低コストで利用できる点が魅力のクラウドCTIシステムです。着信の自動分配、自動音声応答、通話録音などの機能が搭載されています。
月額10,000円から利用することができるため、コスト重視の企業やカスタマイズの柔軟性重視の企業などに向いているでしょう。
モバイルアプリにも対応しているため、外出先などPCを確認できないシーンでも顧客対応を行うことが可能です。
【料金体系】
月額10,000円~/1席
※詳細な見積は要問い合わせ
◇おすすめCTI③「楽天コネクト」
「楽天コネクト」は楽天コミュニケーションズが提供するCTIシステムです。利用期間が最低1ヶ月から利用できるため、お試しでCTIシステムを利用したいという方にも向いています。
小規模な企業から大企業まで幅広い企業に利用されており、電話番号の発行からシステム開通までを一括で対応できる点も魅力です。
【楽天コネクトSpeed料金体系】
BASICライセンス | 月額2,000円/席 |
---|---|
Call Centerライセンス | 月額9,500円/席 |
【楽天コネクトStorm料金体系】
UCライセンス | 月額2,000円/席 |
---|---|
コンタクトセンターライセンス | 月額9,500円/席 |
CTIのフリーソフト
クラウド型の他に「オンプレミス型」と呼ばれるサービス形態があります。
オンプレミス型とは、自社サーバーにシステムをインストールし、自社内専用のネットワークでサービスを利用する方法です。
クラウド型と比べて、セキュリティ対策がしっかりしている点や自社仕様にカスタマイズしやすい点が魅力です。
しかし、インターネットからのアクセスができないため、利用できる環境が限られてしまうデメリットがあります。
◇おすすめフリーソフト「Fullfree」
オンプレミス型はフリーソフトを自社サーバーにインストールする形態が一般的です。その中でもおすすめなCTIシステムが「Fullfree」です。
Fullfreeの魅力として、自由度の高いカスタマイズ性能があります。例えば、連携システムへの番号通知のタイミングなど自動で行うか、手動で行うか設定することができます。
その他に、ポップアップ項目も詳細に設定することが可能です。CRMと連携して顧客の属性ごとにポップアップ表示する内容を変えるなど、スムーズな電話対応を行えます。
また、データ共有機能を活用することで、1代のパソコンで受けた着信通知を全てのパソコンに届けることができます。誰がどのタイミングで対応しているのか把握することで、業務効率を改善します。
【料金体系】
インストール:無料
※データ共有機能も無料で利用できます。
CTIシステムまとめ
CTIを導入することで、コールセンターの業務効率を劇的に向上させることができます。特に「電話業務の拡大を検討している企業」や「ECサイトを運営している企業」はCTIの導入がおすすめです。
例えば、大規模なコールセンターを運営している企業の場合、着信や発信の数が膨大です。個人個人のやり取りを正確に把握するためには、いくつかの業務を自動化する必要があります。
これらの課題は「着信・発信の自動登録機能」や「自動録音機能」が搭載されたCTIシステムを利用することで解消できます。
ECサイトを運営している企業は注文の内容確認や商品に関するお問い合わせなど、1日に対応する顧客の数がかなり多いです。それぞれの住所や氏名など、顧客情報を記録する必要があり、入力の手間やミスが出てしまう課題点があります。
しかし、CRMと連携できるCTIシステムを利用することで情報入力の自動化を実現できます。着信時に自動で顧客情報を検索する機能もあり、常に最適な対応を行えます。
一方で、上記のような「明確な目的」が無い場合、求めている機能以上のコストを消費する可能性があります。また、CTIを使いこなすことができず無駄な労力を費やしてしまうケースも少なくありません。
まずはCTIを利用する目的を明確にすることが重要です。そのためには、導入事例やノウハウを知る必要があります。導入事例の資料を見て、自社と似ている事例があれば参考にすると良いでしょう。
CTIシステム関連のお役立ち資料
CTIシステムはコールセンターなどで導入が進んでいます。CTIの導入で検討段階の企業や迷っている企業は、以下のページからCTIに関するノウハウを見ることができます。
それぞれ資料をダウンロードできますが、いくつか見たい方は一括ダウンロードがおすすめです。
CTIシステムの関連記事
CTIの導入事例やノウハウだけでなく、CTIシステムに関する記事も掲載しています。興味関心のある方はぜひご覧ください。
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。
資料DLランキング
-
1
【EC事業者様向け】ECを最短で軌道に乗せる最新のソリューションとは?
-
2
2024年プライムデー速報
-
3
越境ECウェブインバウンド白書2024
-
4
EC売り上げを最大化するマルチチャネル商品戦略
-
5
ECでの商品購入に直結するデジタル広告の実態調査
ニュースランキング
-
1
楽天グループと日本ロレアル、パートナーシップ契約締結へ合意
-
2
年末年始に消費したいもの、「外食・旅行」の割合が増加
-
3
コスメ際「@cosme BEAUTY DAY」、限定アイテムなど最新情報を公開
-
4
モルカー×ゴディバのZOZO箱、ランダム梱包で配送開始…限定100万個
-
5
レシピと食材をセットに…Oisix「手作りおせち」の予約受付開始