(公財)日本生産性本部のサービス産業生産性協議会がこのほど発表した2021年度JCSI (Japanese Customer Satisfaction Index=日本版顧客満足度指数)の第2回調査の結果によると、通信販売の業種で「ヨドバシ・ドット・コム」が8年連続で1位となったことが分かった。
2位「オルビス」・3位「Joshin web」・4位「FANCL」
JCSI調査は、生産性を測る上で重要な「顧客満足」を数値化し、企業や業種の成長に資する情報として用いることを目的にしている。例年、計30以上の業種・業態、約400社の企業を対象に年度6回(今年度は4回)に分けて実施している。
今回は通信販売、旅行、宅配便など8業種について、8~9月に約2万3800人からインターネット聴取した。優れた企業のベンチマークによるサービス産業全体の生産性の底上げを図るため、上位企業の調査結果を公表した。
通信販売業種では、「総合・モール型」が10企業・ブランド、「自社ブランド型」が4企業・ブランドを調査対象とした。その結果、「ヨドバシ・ドット・コム」(86.2)、「オルビス」(79.9)、「Joshin webショップ」(79.3)。「FANCL online」(79.1)、「ビックカメラ.com」(77.8)がベスト5。8年連続1位の「ヨドバシ」は16年度以降、5年連続でスコアを上昇させている。また「オルビス」「Joshin」は、19~20年度にかけてスコアが上昇したが、21年度は低下した。
「総合・モール型」は1位ヨドバシ・2位Joshin web・3位ビックカメラ
「総合・モール型」では、1位が「ヨドバシ・ドット・コム」、2位が「Joshin webショップ」、3位が「ビックカメラ.com」(77.8)、4位が「ZOZOTOWN」(76.4)、5位が「ベルメゾン」(72.8)。また「自社ブランド型」では、1位が「オルビス」、2位が「FANCL online」(79.1)となった。
スコアは、「顧客期待」「知覚品質」「知覚価値」「顧客満足」「推奨意向」「ロイヤルティ」の6指標を基準にしている。「総合・モール型」と「自社ブランド型」を合わせた14企業で、「ヨドバシ・ドット・コム」はすべての指標で1位を独占した。「顧客期待」「知覚品質」「推奨意向(2社)」の2位には「FANCL online」が、「知覚価値」「推奨意向」「ロイヤルティ」の2位には「Joshin webショップ」が、「顧客満足」の2位は「オルビス」がそれぞれ選ばれた。
今回のランキング対象企業・ブランドは、「総合・モール型」がamazon.co.jp/Joshin webショップ/セシール/ZOZOTOWN/ビックカメラ.com/ベルーナ/ベルメゾン/Yahoo!ショッピング/ヨドバシ・ドット・コム/楽天市場。「自社ブランド型」はオルビス/DHC公式online shop/FANCL online/ユニクロオンラインストア。回答者は年2回以上の利用者とした。
旅行業種は1位「ジャルパック」・2位「一休.com」・3位「JTB」
コロナ禍で20年度は調査しなかった旅行業種(12企業・ブランド)は、1位が「ジャルパック」(78.1)、2位が「一休.com」(76.9)、3位が「JTB」(76.9)となった。18~19年度にかけてスコアが上昇したが、21年度は19年度よりも低下した。「ジャルパック」は、「顧客期待」以外のすべての指標で1位。「顧客期待」の1位には「JTB」が選ばれた。ランキング対象は、一休.com/ANAトラベラーズ/HIS/近畿日本ツーリスト/クラブツーリズム/JTB/じゃらんnet/ジャルパック/日本旅行/阪急交通社/楽天トラベル/るるぶトラベル。
宅配便業種(3企業・ブランド)は、18年度以降スコアが上昇。「ヤマト運輸」(78.3)が1位となり、17~19年度にかけてスコアが低下したが、20年度以降はスコアを上昇させている。6つの指標はすべて「ヤマト運輸」だった。ランキング対象は、佐川急便/日本郵便/ヤマト運輸。
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