(株)しまむらがこのほど発表した2022年2月期第3四半期(21年2月21日~11月20日)連結決算は、売上高が前年同期比8.0%増の4368億1700万円、営業利益が同24.5%増の387億8500万円、純利益は同24.9%増の269億2600万円となった。
オンラインストアの拡大と強化策が奏功、会員数は95万人に
売上高は、第3四半期・累計とも過去最高。純利益も第3四半期で過去最高となった。ブランド力の強化とともに、各種企画の打ち出しやデジタル販促の拡大などで成果を上げた。
特にEC事業で、インフルエンサー企画やキャラクター商品のEC限定商品が売れ筋になるなどの品揃えとサービスを拡大。9月のバースディでのEC開始も、他事業の店舗でも商品受取を可能にするなど、オンラインストアの拡大と強化策が奏功した。EC会員数は第3四半期末で95万人に達した。
EC含むしまむら事業の売上は7%増
EC事業の売上高を含めた、主力のしまむら事業の売上高は前年同期比7.3%増の3294億8900万円で、構成比は75.4%となった。 自社開発ブランド(PB)やサプライヤーとの共同開発ブランド(JB)の展開を拡大し、売場・販促との連動が効果を発揮した。旬のトレンド商品や品揃えの幅を拡大してコーディネート提案を強化し、毎週のチラシで打ち出したことで、客数とともに買上点数、客単価、1点単価ともに増加した。
在庫管理では、売筋商品を短期間で追加生産して再投入するなど、サプライヤーと連携した短期生産サイクルを継続して効率的な在庫コントロールを行ったことで、気温の変化が激しかった中でも値下を抑制できた。
広告宣伝では、動画配信サイトへのCM動画の掲載本数を昨年の9本から13本に増やし、SNSでは若年層に特化したアカウントや商品紹介動画チャンネルが会員数を2900万人に押し上げるなど、デジタル広告の活用幅をさらに広げた。累計期間で4店舗を開設、10店舗を閉店し、店舗数は1424店舗となった。
ECを含むバースデイ事業の売上高は11.8%増
アベイル事業の売上高は前年同期比9.3%増の404億1300万円となり、構成比は9.3%。レディースでは主力JBの3ブランドを中心にニットやスカート、ブーツ、帽子などの秋冬物のトレンド商品、メンズでは取扱いを拡大したJBやキャラクター商品が好調。また、下期から売場を拡大したインテリアでは、キャラクター商品を中心にクッションやタオルなどが売上を伸ばした。累計期間で3店舗を開設、5店舗を閉店し、店舗数は313店舗となった。
EC事業の売上高を含むバースデイ事業の売上高は、前年同期比11.8%増の530億5800万円で、構成比は12.1%。季節商品の前倒し展開や売筋商品を短期間で追加生産して再投入したことなどにより秋冬物が好調に推移。中でも主力JBの「tete a tete(テータテート)」と「futafuta(フタフタ)」は、品揃えの幅を拡大したことや、キャラクターとのコラボ商品を開発したことで売上を伸ばした。累計期間で10店舗を開設し、店舗数は308店舗となった。
台湾で事業展開する思夢樂事業の売上高は、前年同期比12.1%減の38億2900万円。第3四半期では、商品力の強化として日本のPBやJBの取扱いを拡大し、販売力の強化としてチラシ販促の見直しや既存店の改装とレイアウト変更を実施し、売上が大幅に回復した。総合衣料の専門店として適時、適品、適量、適価な品揃えとするために事業の再構築を進めている。累計期間では3店舗を閉店し、店舗数は42店舗となった。
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