(株)しまむらが4日発表した2022年2月期(21年2月21日~22年4月20日)連結決算は、売上高が前期比7.6%増の5836億1800万円、営業利益が同30.0%増の494億2000万円、純利益は同35.4%増の354億2800万円となった。
オンラインストアの売上は28億円、EC限定商品が好調
売上高、営業利益、当期利益とも過去最高を更新。アベイル、バースデイ事業などは2けた成長を達成した。海外事業はコロナ禍の影響を大きく受け、売上高が大きく落ち込んだ。
EC事業はオンラインストアの拡大と強化が奏功し、売上高は28億円となった。トップスやボトムス、服飾雑貨、靴などのEC限定商品が好調。キャラクター商品の予約販売システムで機会ロスも防止した。また、グループ内の全店舗で受取可能とし、注文商品のうち店舗受取は9割に達した。うち5割が店舗で合わせ買いという効果もあった。EC会員数は、第3四半期末の95万人からさらに増えて109万人に。都市部の構成比が6割を占めている。、
主力のしまむら事業は売上高6.8%増
EC事業の売上高を含めた、主力のしまむら事業の売上高は前期比6.8%増の4401億1800万円で、構成比は75.4%。PBとJBの展開を拡大し、売場・販促との連動が効果を発揮した。また、旬のトレンド商品にインフルエンサー企画、キャラクター商品の品揃えの幅を拡大し、コーディネート提案も強化。毎週のチラシで打ち出したことで、来店客数が増加した。
在庫管理では、売筋商品を短期間で追加生産して再投入するなど、サプライヤーと連携した短期生産サイクルを継続して効率的な在庫コントロールを行い、天候や需要の変化に適切に対応したことで値下を抑制できた。
アベイル事業は、売上高が前期比10.0%増の544億46百万円で、構成比は9.3%。レディースで立上げた新規JBの3ブランドを、メンズやシューズ・服飾雑貨に拡大。トータルコーディネート提案ができる商品展開とし、売場と販促も連動させたことで好調だった。
新設したインテリア・生活雑貨部門は、売場と品揃えの拡大で売上を伸ばした。キャラクター商品では催事売場を活用し、アウター衣料から雑貨、インテリアまでトータル展開したことで来店客数が増加した。4店舗を開設、5店舗を閉店し、店舗数は314店舗となった。
次期業績は継続的な成長を予想
EC事業の売上高を含むバースデイ事業の売上高は前期比10.9%増の695億5百万円で、構成比は11.9%。主力JBを中心に品揃えの幅を拡大し、キャラクターとのコラボ商品を開発したことで好調だった。季節商品は前倒し展開で、良好に推移した一方で、短期追加生産の拡大により値下率が低下した。入園入学用品などは、特設売場を工夫して売上を伸ばした。今期は13店舗を開設、1店舗を閉店し、店舗数は310店舗となった。
台湾で事業展開する思夢樂事業は、売上高が前期比11.4%減13億6200万円で、構成比は1.0%。上半期は感染急拡大で大きく落ち込み、下半期は回復傾向をみせたものの、記録的な暖冬とコロナ再拡大が響いた。日本のPB・JBの取扱いを拡大し、販促ではチラシのポスティングやSNSで商品紹介の動画配信を開始したことが効果を発揮し、下半期の既存店売上高は前期比4.6%増となった。3店舗を閉店し、店舗数は42店舗となった。
23年2月期の通期業績予想は、売上高が前期比3.9%増の6066億800万円、営業利益が同5.3%増の520億5800万円、純利益は同5.0%増の371億9700万を見込んだ。また、持続的成長をめざし、22年2月期~24年2月期を対象とする経営計画を上方修正。国内売上高が5950億円から6150億円、国内営業利益は493億円から533億円とした。
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