(株)ZOZOが27日発表した2022年3月期(21年4月~22年3月)連結決算は、売上高が前期比12.8%増の1661億9900万円、営業利益が同12.5%増の496億5600万円、純利益は同11.5%増の344億9200万円となった。
商品取扱高は21%増の5088億7000万円
商品取扱高は前期比21.3%増の5088億7000万円、その他商品取扱高を除いた商品取扱高は同13.3%増の4621億7000万円となり、商品取扱高と営業利益は過去最高実績を達成した。商品取扱高は各四半期とも安定的に成長を継続。集客施策、販促施策とも効果を発揮し、サイト訪問者数、新規会員数獲得・購入状況が良好に推移した。
ZOZOTOWN事業の売上高は7.6%増の1229億7600万円
営業利益は、テレビCMやWEB媒体を利用した集客施策・ポイントなどを利用した販促施策のコストが前期比で増加したが、商品取扱高・広告事業の成長などで増益となった。売上高の伸びについては、買取・製造販売とUSED販売、広告事業の成長が主な要因となった。
買取・製造販売、受託販売、USED販売の3事業形態で構成するZOZOTOWN事業は、売上高が前期比7.6%増の1229億7600万円となり、商品取扱高は同9.6%増の3916億4700万円。商品取扱高に占める構成比は77.0%。新規出店は127ショップ(純増42)となった。
買取・製造販売の商品取扱高は前期比83.9%増の32億3300万円で、商品取扱高に占める割合は0.6%(前年期実績0.4%)。売上高は同80.7%増の31億7500万円となった。3月末現在、ZOZOTOWN出店ショップは24ショップを運営している。
PayPayモール事業の商品取扱高は55%増の438億4400万円
受託販売の商品取扱高は前期比9.1%増の3749億6600万円、商品取扱高に占める割合は73.8%(前期実績82.0%)。売上高(受託販売手数料)は同5.6%増の1065億9100万円となった。3月末現在、ZOZOTOWN出店ショップは1486ショップを運営している。
USED販売の商品取扱高は前期比15.7%増の134億4800万円で、商品取扱高に占める割合は2.6%(前期実績2.8%)。売上高は同14.2%増の132億900万円となった。
ZOZOTOWNを出店するPayPayモール事業の商品取扱高は、前期比55.5%増の438億4400万円、商品取扱高に占める割合は8.6%(前期実績6.7%)となった。売上高(受託販売手数料)は同55.4%増の127億6900万円となった。
広告事業の売上高は52.9%増の63億100万円
ブランドの自社ECサイトの構築と運営・物流業務を受託しているBtoB事業の商品取扱高は前期比19.3%増の266億8200万円、商品取扱高に占める割合は5.2%(前期実績5.3%)となった。売上高(受託販売手数料)は同16.0%増の49億4500万円。3月末現在、受託サ イト数は42サイトとなっている。
広告事業の売上高は、前期比52.9%増の63億100万円となった。「WEAR」については、引き続きユーザーの拡大とコンテンツの拡充に注力しており、3月末時点のアプリダウンロード数は1600万件を超え、月間利用者数ともに堅調に推移している。
ZOZOCOSMEでメンズコスメに参入へ、次期業績は増収増益を予想
ZOZOが10代後半~50代の3万人の男女に調査した「ここ2年の消費者の意識変化」によると、ファッション商品を買おうと思ったときに「ZOZOTOWN」を最初に想起した人は2.5%増え、人口換算で167万人に上る。この間、実店舗との連携も拡大し、取り置き利用によって訪問回数は1.3倍、購入回数は1.1倍にそれぞれ増加した。
ZOZOCOSMEは順調で、自分の顔にバーチャルメイクができるアプリの新機能「ARメイク」は、対象品番の閲覧数の6割が利用。ZOZOTOWNユーザーにコスメとアパレルのクロスセルも堅調だった。ZOZOCOSMEは取扱高100億円目指し、ギフトマーケットやメンズコスメなどの領域にも参入していく予定。
これらから、23年3月期の通期業績予想は、商品取扱高が前期比6.9%増の5438億円、その他商品取扱高を除いた商品取扱高は同7.3%増の4958億円、売上高が同9.1%増の1813億円、営業利益が同3.7%増の515億円、純利益は同4.1%増の359億円。事業別目標として、ZOZOTOWN事業は同8.1%増の4232億円、PayPayモールは同29.1%増の566億円を見込んだ。
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