SNS利用率はネットユーザーの8割超え――。(株)ICT総研がこのほどまとめた『2022年 SNS利用動向に関する調査』によると、SNSのアクティブユーザーは年ごとに増しており、今年度末には8270万人(普及率82%)に達する見込みだ。
国内ネットユーザーの1億78万人のうち80%がSNSを利用
調査は、SNS運営会社と関連企業への取材に加え、4月にネットユーザー4406人へのアンケートと各種公開資料などをまとめて分析した。「SNS」は、不特定多数のネットユーザー間の交流を促進する商用サービスとして定義した。
21年末の国内ネットユーザーは1億78万人と推定され、SNS利用者はそのうちの80.2%にあたる8149万人だった。22年の純増者数は121万人となる見込みで、利用者は1か月平均で約10万1000人の増加を続けている。年末には 8270 万人に達する見込みだ。
国内の総人口は年々減少を続けているが、スマホの普及は若年層だけでなく高齢者層にも及び、普及に伴ってSNSの登録者数・利用者数は増加傾向にある。24年末には利用者数8388万人、ネットユーザー全体に占める利用率は83.2%に達する見込みだ。
アンケートではSNS利用率が9割超
アンケートでのSNS利用率は9割を超えていた。内訳はLINEが79.5%、YouTubeが62.0%、Twitterが55.9%、Instagramが52.9%、Facebookが24.6%、TikTokが19.7%、ニコニコ動画が11.4%、Pinterestが7.9%だった。
人とのコミュニケーション以外の目的での利用も集計した今回の調査では、閲覧のみの利用者が多いYouTube、Twitter、Instagramの利用率が高くなった。特にYouTubeは前回調査から約40ポイント(pt)の差がみられる。
利用者満足度では「TikTok」が1位に
利用者満足度を100点満点換算のポイントでみると、TikTokが最も高く82.4pt、次いでYouTubeが81.9ptだった。3位のInstagramは81.0pt、LINEは79.3ptで4位だった。5位はTwitterで77.9pt、6位のニコニコ動画は72.7pt、7位のFacebookが71.8ptとなった。2年前の満足度調査では4位だったTikTokが1位に評価を上げ、前回から引き続き高い評価を受けているYouTube、Instagramを上回る結果となった。
利用時間の1年前比較では、LINE利用者のうち32.9%が「増えた」「どちらかと言えば増えた」。同じくTikTokは43.6%、YouTubeは42.6%、Instagramは42.6%、Twitterでは40.3%が増えていた。Facebook はそれほど伸びていない傾向が見られ、国内での利用者数は比較的伸び悩んでいる。また、1日に1時間以上利用する人の割合は、YouTubeが66.0%、ニコニコ動画が60.6%、TikTokが58.6%、Pinterestが54.1%、Instagramが44.7%だった。
SNSを利用する理由は「仕事や趣味などの情報収集」が最多
SNSを利用する理由に関しては、「仕事や趣味などの情報収集」が最多で44.0%。次いで「知人同士の近況報告」が37.1%、「人とつながっていたい」が23.6%、「行動記録を残しておきたい」が19.3%、「写真や動画などの投稿を見てもらいたい」が14.5%となった。「仕事やビジネスで連絡を取りたい」も14.5%で、実用的な場としての利用も。
また、「『いいね』などのリアクションが欲しい」は13.1%だったが、こうした承認欲求を満たしたい心理もSNS普及の一因となっている。「仲間外れにされたくない」といった理由も 5%ほどあり、割合は少ないもののSNSを利用しない場合の不安も生じているようだ。
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