2022.09.13 通販会社
SMSマーケティングとは?特徴やメリット、具体的なテクニック8選を解説
「SMS」とは「Short Message Service(ショートメッセージサービス)」の略称で、携帯電話の電話番号を利用したメッセージのやりとりができるサービスとして、広く普及しています。
そんなSMSを活用したマーケティング方法をご存知でしょうか?メルマガ配信やSNSマーケティングなどと同じく販促を目的として、顧客にアプローチする手法ではありますが、高い到達率・開封率、幅広い層にリーチできるなど、SMSならではの特徴やメリットが多く、大きく注目を集めています。
本記事ではSMSマーケティングをこれから始めようと検討している方向けに、特徴やメリット、活用例などを専門家の監修のもと詳しく解説していきます。
下記資料ではSMSの活用方法を紹介しています。是非参考にしてみて下さい。
SMSマーケティングとは
SMSマーケティングとは、コミュニケーションツールとしてSMSを用いたマーケティング手法です。SMSはメッセージの宛先が携帯電話番号になるため、到達確実度と開封率の高いメッセージチャネルとして注目を集めています。
近年ではメールを通じたマーケティングが主流ですが、多くの企業が同じ手法を採用しているため、開封率が低下してきていると言われています。また、メールボックスの自動振り分け機能によって、ユーザーにメールが届かないケースも増えてきました。
一方、SMSは携帯電話番号でユーザーと直接つながることが特徴で、送信できるメッセージは短文になりますが、低コストで大きな成果を生み出せる可能性があります。
SMSならではの特徴
SMSマーケティングには、主に次のような特徴があります。
- 到達率が高い
- 開封率が高い
- 普及率が高い
- 幅広い層にリーチできる
- メールアドレスよりも取得しやすい
- ターゲットはモバイル・スマートフォンユーザーのみ
- 文字数制限がある
- 画像は使用できない
それぞれ詳しく解説します。
到達率が高い
SMSは緊急性の高い配信ソリューションであるため、高い到達率を実現しています。「宛先が電話番号である」というSMSの特性は、身分証明書なしで気軽に作成できるメールアドレスと大きく異なる点です。
また、電話番号は頻繁に変わることがないため、意図したターゲットに到達する可能性も高くなります。2006年のナンバーポータビリティ制度導入によって、電話番号と本人の紐づけはより強固なものとなりました。一方、メールはブロックやスパム登録されただけでもユーザーに届かなくなるというデメリットがあります。アドレスの変更や削除も容易です。
開封率が高い
開封率の高さもSMSの特徴です。Gartnerの調査によれば、平均開封率は 94%という高い水準を示しています。メッセージ受信時にポップアップ表示されるため、多くのユーザーは反射的に見てしまう傾向にあることから、高い開封率になるものと考えられます。受信数の少なさも開封率が高い要因のひとつです。毎日のように届くメールとは異なり、他のメッセージに埋もれることはありません。
また、SMSは会員登録や各種サービスを利用する際の二段階認証としても広く使われているため、多くのユーザーに「自分に必要な情報チャネル」として認識されています。
普及率が高い
スマートフォンであれば、端末やOSを問わずほとんどのキャリアでSMSを利用できます。また、SMSはフィーチャーフォンにも標準搭載されているため、従来型の携帯電話を利用しているユーザーにも情報を届けることが可能です。
フィーチャーフォンの保有率は減少傾向にありますが、総務省の調査によると2021年時点で15.1%が従来型の携帯電話を使用しています。マーケティングにおいて15.1%は無視できる数字ではありません。
近年では多くの企業がSNSマーケティングを展開していますが、そのほとんどはスマートフォンを対象にしています。そのため、従来型の携帯電話も対象にでき、機会損失を防げるSMSは優れた伝達手段と言えるでしょう。
幅広い層にリーチできる
SMSが注目されている背景のひとつに「携帯電話端末の保有率の高さ」があります。総務省の調査によると、2020年における情報通信機器の保有状況は96.8%であるため、ほぼ100%近い水準に達していると言えます。
高年齢層のスマートフォン保有率も上昇傾向です。MMD研究所の調査によれば、60歳〜79歳のスマートフォン保有率は2021年の時点で84.7%となっており、2012年の12.7%と比較して72.0ポイントも増加しています。
スマートフォンの急速な普及に伴ってシニアがインターネットにアクセスできる環境が整い、SMSでリーチできる年齢層の幅も広がっているのです。
メールアドレスよりも取得しやすい
メールアドレスはユーザーからの取得が難しく、取得できてもすぐに変更されるリスクがあります。一方、SMSは、ユーザーの携帯電話番号さえわかれば送信できます。
携帯電話番号はキャリアの乗り換えや機種変更の際にも変わらないケースが多いため、長期的なマーケティングに活用することも可能です。ターゲットはモバイル・スマートフォンユーザーのみ で、SMSは携帯端末で受け取るため、基本的にはPCで閲覧できません。
ただし、近年ではインターネット利用者の半数以上がモバイル端末からアクセスしているため、ターゲットがモバイル・スマートフォンユーザーに限られたとしても、マーケティングにおけるデメリットにならないでしょう。
文字数制限がある
SMSで送信できる文字数は、全角670文字まで。半角英数字であれば、1,530文字まで送信できます。メールに比べるとコミュニケーションツールとしての自由度は高くありません。
なお、SMSのサービス利用開始当初は、送信できる最大文字数は全角70文字でした。その後、同じキャリアであれば最大670文字まで送信できるようになりましたが、異なるキャリア間での長文送信は不可能でした。しかし、2019年9月に仕様が変更され、異なるキャリアでも全角670文字まで送信できるようになりました。
ただし、全角70文字の制限がある古い携帯端末に長文を送信した場合は、70文字程度に分割して送られることがあるので注意が必要です。
画像は使用できない
SMSはインターネット回線ではなく、電話回線を利用して短い文章を伝える通信手段です。そのため、画像や写真のような容量の大きいデータは送信できません。送信できるのはテキストのみです。
ただし、機種によっては専用アプリを利用すると画像を送ることができるので、SMSで画像を送信したい場合は、アプリの利用を検討してみるといいでしょう。
SMSマーケティングのメリット
先述のとおり、SMSには「到達率や開封率が高い」「普及率が高い」「文字数制限がある」などの特徴があり、マーケティングに活用することで得られるメリットは次の2つが挙げられます。
- CVRアップが見込める
- 送信コストを抑えられる
それぞれ、詳しく解説していきます。
CVRアップが見込める
SMSは到達率や開封率が高く、幅広い層にリーチできるため、CVRの向上が見込めます。多くのユーザーがモバイルを使用している昨今では、モバイルに特化したマーケティング施策の立案が不可欠です。
SMSはモバイル・スマートフォンユーザーに特化しているため、マーケティングに活用することで効率的にCVRを上げることも可能です。緊急性の高いメッセージや、短文を添えた自社サイトへの誘導などといった手法を使えば、ユーザーの手間を省きながら成約率を高めることができます。
また、SMSは基本設定では着信と同時にポップアップ表示されるため、送信してからユーザーが閲覧するまでの時間も短くなりがちです。そのため、魅力的な情報を送信すれば商品やサービス購入までのプロセスを大幅に短縮でき、ユーザーの購買意欲を維持したまま自社サイトに誘導できます。
送信コストが低く抑えられる
SMSは送信1通ごとにコストがかかります。送信に利用する業者によって費用は異なりますが、1通8円から20円程度が相場です。
1通ごとに費用が発生するSMSはコスト面で劣っているように思えますが、充実度の高い文章を求められるメールに比べると制作コストは低くなります。SMSは短いメッセージと合わせてクーポンやキャンペーンへのリンクを貼るのが一般的であるため、そういった意味でコストが低く抑えられると考えられます。
開封率の高さも、送信コストを抑えられる理由のひとつです。SMSの開封率は80%以上ですが、メールの開封率は10%前後しかありません。そのため、開封率の高いSMSを使用して情報を伝える方がコストパフォーマンスは高くなります。
SMSマーケティング8選~具体的な活用シーンと施策~
実際にSMSマーケティングを活用できるシーンや施策を簡単にご紹介します。
お客様アンケート
サービスや商品を購入したユーザーにSMSを送信して、満足度や改善点などのアンケートに使用します。SMSの高い開封率を活かしたマーケティングアプローチと言えるでしょう。
新製品のご案内
SMSマーケティングでは、新商品の情報を配信するアプローチも多用されています。新商品の概要や発売日、価格などを記載して送信すれば、ユーザーの興味関心度を高めることが可能です。
タイムセールの案内
SMSは開封までの時間が短いため、タイムリーな情報を伝えたいときにも有用です。時間限定のタイムセールや特価品などを配信すれば、売上の向上も見込めるでしょう。
キャンペーンの案内
SMSはイベントやキャンペーンの告知にも活用できます。SMSの受信者限定キャンペーンを開催するといった活用方法も可能です。また、SMSに記載されたURLからイベントやキャンペーンに申し込むという方法も広く使われています。
定期購入案内
SMSを使ってユーザーを自社サイトに誘導し、定期購入を促す方法です。メッセージを添えたURLを配信すれば、スムーズにECサイトへ誘導することができます。「今すぐ登録」「お申込みはこちらから」などのCTAを設置するとより効果的でしょう。
休眠顧客の掘り起こし
SMSは変更されにくい電話番号に向けて発信できるため、休眠顧客へのリーチにも有効です。リアクションを得られるとは限りませんが、開封率が高いSMSを活用すれば、メールを使ったアプローチよりも高いレスポンスが期待できます。
クーポン配布
クーポンの送付にもSMSを用いることができます。クーポンのリンクを記載しておくだけでもユーザーの反応が期待できるため、効果の高い販促方法と言えるでしょう。
リピーター獲得のための来店フォロー
資料の提供や追加情報を送付して、ユーザーエクスペリエンスを向上させる手法です。マーケティング施策としてはシンプルですが、顧客との継続的な関係を維持できるというメリットがあります。
SMSを活用した休眠顧客掘り起こし術
「SMSを活用した休眠顧客掘り起こし術【CM.com Japan】では、本記事で紹介した内容以外のSMSの活用術やコツを紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。
下記資料ではSMSの活用方法を紹介しています。是非参考にしてみて下さい。
まとめ
今回は、SMSの特徴やSMSマーケティングのメリットを詳しく解説しました。本記事のポイントを改めて確認しましょう。
- SMSは到達率と開封率が高い
- SMSは普及率が高く、幅広い層にリーチできる
- SMSはターゲットがモバイル・スマートフォンユーザーに限られる
- SMSの最大文字数は全角で670文字
- SMSマーケティングは費用対効果が高い
- SMSマーケティングは、さまざまなシーンで活用されている
メールやSNS広告を使ったマーケティングは、到達率や反応率の改善に限界があります。一方、SMSマーケティングは高い到達率と開封率を維持しているため、ほかの方法では難しかったユーザー層へのアプローチも実現します。活用方法は多彩なので、自社に適した施策にSMSマーケティングを取り入れてみましょう。
監修者:De-STANDARD株式会社 代表取締役CEO 吉田雄亮
滋賀県大津市出身。ファッション雑誌の広告営業主任を経て、Web制作会社で制作ディレクター・営業部長を経験。東証一部上場の大手デジタルマーケティング会社では、アカウントエグゼクティブ課長として、主に健康食品メーカーなどのWebプロモーション・制作・運用・システム案件に携わる。EC業界に特化すべく、売れるネット広告社に入社。コンサルティング部責任者・取締役COOとして、未整備な部分の多いベンチャー組織の体制整備や、並びにクライアントへの提供価値最大化を目指した仕組み作りなど多岐に渡る領域のマネジメントに従事。ECのスペシャリストから通販のジェネラリストを目指すべく、ジェイフロンティアに入社。商品開発やチャネルの開拓など、通販事業主側の戦略を加味した上流の企画立案からクライアントを支援。EC・通販・デジタルの支援実績や組織マネジメントのスキルをもって、De-STANDARD株式会社を設立し、同社代表取締役CEOを務める。
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