企業向けにマーケティングやAI、BtoB人材の育成SaaSサービスを提供する(株)グロースXが11日発表した『大企業におけるDX推進の実態調査』の結果によると、DXによる「新たな価値創出」に、組織内評価は「成功」が5割、「失敗」が2割。「評価すらされていない」が「3割と、二極化の様相が浮き彫りになった。
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満足していない理由は「費用対効果が悪い」「人材育成が追いついていない」など
調査は6月22日と23日。DX推進に関わる大企業の管理職以上104人に聞いた。それによると、DX推進による「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」への現状の満足度については、「非常に満足」(23.1%)、「やや満足」(26.9%)、「あまり満足していない」(31.7%)、「全く満足していない」(8.7%)となっていた。
満足していない理由(自由回答)に関しては、「費用対効果が悪すぎる」(50歳)や「人材育成が追いついていない」(55歳)などが挙がっていた。
失敗エピソードは「価値が見出せていない」や「使い勝手が悪い」など
DX推進による「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」に対する、組織内での評価については、「大成功と見られている」が15.4%、「まあまあ成功と見られている」が31.7%と、半数近く。一方、「まあまあ失敗と見られている」は19.2%、「分からない/評価自体がされていない」が30.8%だった。
失敗のエピソード(自由回答)としては、「価値が見出せていない」(46%)や「使い勝手が悪い」(40歳)などが挙がっていた。
いわゆる「DX推進の形」、DXの推進方法(複数回答)に関しては、「社員の中から人材を育成」(58.7%)、「専門知識のある新たな人材を採用」(51.0%)、「ITコンサルタントなどに外部委託」(36.5%)となった。この中で「外部委託」と回答した人に課題(複数回答)を聞いたところ、「社内にノウハウが蓄積されない」が57.9%で最多。「委託先と社内の認識のすり合わせが難しい」「業務に直結する新しいアイデアが生まれにくい」がともに50.0%だった。
AI/DX人材育成のための学習サービスは84%が「活用してみたい」
DX推進で「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」までを実現するため、社内でハードルになっていること(複数回答)について聞いたところ、「社内の人材育成のための教育が十分にできていない」(51.9%)や、「全体的なITリテラシーの向上ができていない」(39.4%)などの回答が得られた。
「誰でもいつでもどこでも学習が可能な、AI/DX人材育成のための学習サービスがあれば社内で活用してみたいか」という質問には、84.0%が「活用してみたい」と回答していた。
調査結果を受けてグロースXは、大企業でDX推進に関わっている幹部が、DX推進に概ね「満足」「成功している」と考えているものの、社内の人材育成や会社全体でのリテラシーレベルに関しては、課題を感じている実態が明らかになった。今後のDX人材育成に関しては、各企業が抱えている課題解決に特化したサービスの導入が重要だとしている。
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