(一社)新経済連盟はこの冬、「AIコミュニティ」の発足・医薬品の販売制度に関する意見表明・地域交通問題についての見解など活動を活発化させている。AI関連では11月、衆議院議員会館にて「最先端ビジネスセミナーin国会」を、政治家らなどに向けて「OpenRAN~日本の国際競争力と経済判然保証の強化に向けた挑戦~」をテーマに開催している。
衆議院会館で「OpenRAN」について力説する三木谷氏
議員会館セミナーでは三木谷氏がOpenRAN力説
「OpenRAN」とは無線の送受信装置などの仕様をオープンにして、様々なベンダーの機器やシステムとの相互接続を可能とする標準化された無線アクセスネットワーク(RAN)のこと。11月15日に開催されたビジネスセミナーには新経連の代表理事であり楽天モバイルを擁する楽天グループ(株)の三木谷浩史社長も登壇。「AI活用による徹底的なコスト削減をはかり世界最大級のOpenRANを実現」についてふれ、日本の国際競争力の強化や経済安全保障の強化、ひいては国内の通信市場の特定ベンダーの独自技術に大きく依存した状況から脱却の重要性について力説した。なお楽天モバイルは、自社の仮想化Open RANネットワーク構築の知見を活かして国内外でOpen RANを展開している。
11月15日に開催された「最先端ビジネスセミナーin国会」のようす
11月にAIコミュニティ設立、38社が参加
「AIコミュニティ」については11月に設立、12月13日に発足報告とメンバー企業を公にした。同コミュニティはAI開発・利活用の事例の共有や意見交換等を通じてAIに関する活用事例や最新の政策動向などを共有・蓄積し、会員企業間の交流を深めることで様々なシナジー効果を生み出していくことを目指すとしている。メンバー企業にはEC・通販業界に近しいところでは(株)ビットキー、楽天コミュニケーションズ(株)、BASE(株)、トランスコスモス(株)、楽天モバイル(株)などが名を連ねている。12月時点のメンバー企業数は38社。
OL指導による要指導医薬品の販売実現へ意見
医薬品の販売制度に関しては、11月16日に開催された規制改革推進会議ワーキンググループや11月30日に開かれた厚生労働省の検討会の場で意見を説明している。意見の要旨は次の通り(公式サイトから抜粋)。
①要指導医薬品の販売制度について
・オンライン服薬指導による要指導医薬品の販売を早急に認めるべき
・「服薬指導時に店頭で対面しないこと」を理由とした例外は作るべきでない
・ 要件が不明瞭で見直しができない「一般用医薬品に移行しない要指導医薬品」は作るべきでない
②一般用医薬品のリスク分類の区分見直しについて
・利用者視点の調査を行うべき
・リスクベースアプローチによる合理的な対応と経済的な負担軽減という視点を持ち、第3 類は残すべき
・「対面神話」から脱却し、関与や情報提供の内容を明確化することは重要
③濫用等のおそれのある医薬品の販売方法について
・ 注意喚起および相談窓口案内と履歴データに基づく適切な販売管理を対策の主体とすべき
・対面しないことを理由としてネット販売を全部または一部禁止することやビデオ通話必須化には強く反対
・ルールを明確なものにするため、明確な定義づけと基準を設定すべき
・年齢確認や販売記録のため氏名等の確認をさせる場合は目的と趣旨に照らして柔軟な方法を認めるべき
・対面販売時の20 歳以上の小容量購入の場合も販売記録の作成・照合を行うなど、記録に基づいた対応をするべき
ライドシェア実現に向け立憲民主党の会議で説明
地域交通問題については、12月6日にライドシェアの実現に向けた規制改革として道路運送法の制度改革や新法の検討及び実施を早急に行うべきであるなどと見解を示した。同日には立憲民主党の国土交通部門会議にて同様の見解について説明した。
そのほか10月には
税制改革における提言を行っているほか、12月13日には「新経連株価指数(以下「新経連指数」)」の対象となる2社の入会を承認した((株)スタメンと(株)JTOWER)。入会承認は12月13日付で入会予定日は24年1月1日。
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