「糖質約48％カット」などと表示

4社はニトリ（北海道札幌市）、Areti（東京都中央区）、リソウジャパン（東京都中央区）、AINX（東京都港区）。

ニトリは昨年4月27日～9月12日の期間、店舗をはじめ、楽天市場やYahoo!ショッピングで「糖質カット炊飯ジャー」を販売する際に、「糖質約48％カット」「お米を炊くときにでる糖質（でんぷん）を低糖質釜を使って分離しご飯の糖質（でんぷん）をカット」などと表示していた。

リソウジャパンは「糖質カット炊飯器」を販売する際に、自社ウエブサイトやマクアケ、PR TIMESで「糖質カット炊飯器は撹拌機能が搭載されており、お米撹拌させることより、お米から出る糖質（でんぷん）を除去しながら炊飯。蒸気でお米を炊き上げ、糖質（でんぷん）を含んだ水は下部のトレーに流れ落ちる構造となっています」などと表示していた。

一般的な炊飯器と同様の炊き上がりをイメージさせる

消費者庁によると、4社の製品で炊き上げたご飯は、一般的な炊飯器で炊いたご飯と比べて水分含有量が多く、病院食の「軟めし」や「全かゆ」に近い状態になるという。水分を多めに吸って重量が重くなることで、同じ量のご飯を比べた場合に糖質量が大幅に減るという、見せかけ上の糖質カット割合を表示していた。

一方、各社の広告・表示では、一般的な炊飯器で炊き上げたご飯と同様に仕上がるという印象を一般消費者に与えていた。

消費者庁の求めに応じて各社から提出された資料は、表示を裏付けるために十分な根拠として認められなかった。消費者庁では景表法で禁止する優良誤認表示に該当すると判断し、各社に対し、一般消費者への違反事実の周知や再発防止策の構築などを命じた。

取材に対し、ニトリは「水分を多く含んで柔らかく炊き上がるという表示がなかった。措置命令を真摯に受け止め、再発防止に取り組む」（広報部）と話している。

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