2019.06.28 通販支援
クライアントの売上アップ率233%!DM0のビジョンとは?(後編)
(株)ダイレクトマーケティングゼロは、クライアントの「平均売上アップ率233%」「継続率99.3%」という驚異の数字を叩き出しているダイレクトマーケティングコンサル企業だ。後編となる本稿では、同社のダイレクトマーケティングにかける「思い」の現場での体現や今後の展望について、コンサルティング部の上原涼子CMOに話を聞いた。
上原涼子CMO
「世界一結果に責任を取れるコンサルタント集団」へ
DM0のメンバーは、同社のビジョンである「世界をダイレクトマーケティングだらけにする」を体現するため、日夜邁進を続けている。最前線で活躍する上原CMOは、広告代理店で通販企業の支援を経験してDM0に入社した。代理店時代はクライアントの新規獲得をサポートしてきたが、その後のCRMまでを含め、一気通貫してサポートしたいと思ったことがきっかけだという。
上原:当社のコンサルティングスタイルはハンズオン型で、クライアントと本当の意味でゴールを同じにしたいという思いから、費用形態は成果報酬を取り入れています。
成果報酬を取り入れているのは、DM0のミッションである「世界一結果に責任を取れるコンサルタント集団である」という思いの体現でもあります。クライアントに対して他人事ではなく、自分ごととして取り組み「結果を持って報酬を得る」という形態にしているのです。当社のコンサルタントは、クライアントを見て仕事するのではなく、エンドユーザーであるクライアントのお客様を見て、事業成長に対して本気でコミットしています。新規獲得の施策で思うような結果が出なかった時、当社が広告費を負担して再チャレンジをするということもありました。
成果に繋げることが難しい指示をクライアントから受けても、御用聞きのように「はい、やりましょう」とは言いません。クライアントと徹底的に話し合いをし、成果につながる施策を行います。逆に、クライアントの担当者が社内調整に苦戦するような場面であれば、その調整も一緒になって取り組みます。あるクライアントからは「自分たちが諦めそうになった時も、DM0さんが諦めなかったからやり遂げられたプロジェクトがある。クライアントである自分たちが先に諦めてしまったことを悔しいと思った」との声をいただいたこともあるほどです。
DM0のこのコミット力こそが「クライアント継続率99.3%」「業界紙の売上伸長ランキングTOP企業独占」といった目覚ましい実績の所以と言えそうだ。とはいえ、成果を出し続けるのは簡単なことではない。DM0が結果にコミットし続けられる根底には、「クライアントを徹底的に理解する」という考えを全社で徹底していることにもあるようだ。
上原:当社はクライアントであるダイレクトマーケティング企業の課題に対し、「新規獲得の戦略設計」から「自社の督促回収率の向上策」といったマニアックな分野まで領域を制限せずに総合支援できることが強みです。結果を出し続けられる背景には、これまでコンサルティングを手がけてきた550社のKPIデータを持っているという強みがあります。ただ、それ以上に大きいのは、DM0のメンバーが「クライアントと同一化するまで、エンドユーザーを理解する姿勢」を重要視しているという点にあります。顧客理解のための取り組みとして、具体的には「実際にエンドユーザーの立場になってクライアントの商品を買ってみる」「コールセンターにおけるエンドユーザーとのやりとりのログを聞いてみる」「お客さま座談会などを企画して、実際にエンドユーザーと会って対話する」といったことを実施しています。
同社がこれまでに成果を勝ち取り続けられている理由はこれだけではない。成果を出し続けられるのは、DM0のメンバーによる”勝ち続けるため”の惜しまぬ努力の賜物でもあるのだ。
上原:幅広い支援領域に対応するため、社員には各領域の経験豊かなプロが集結しています。現在のコンサルタントには、通販会社のマーケティング部門や商品開発部門の出身者、コールセンターや決済代行会社、広告代理店といった通販支援会社の出身者などが集まっています。それぞれの分野のプロフェッショナルたちが、自発的に勉強会の場を設けて日夜、切磋琢磨しています。
スキルアップの努力も欠かせません。当社独自の変わった取り組みとしては、通販知識の向上を目的に「通販クイズ大会」という社内イベントもやっています。社員各自が問題を出しあい、早押しで正答率の高さを競うものです。クイズ大会は早押しクイズ機器も用意して本格的に行なっています。実は早押しクイズ用の機器は社員全員分を特注で作っています(笑)
ユニークな取り組みである「通販クイズ大会」は社内だけでなく、外部を巻き込んでも実施された。「世界をダイレクトマーケティングだらけに=ダイレクトマーケティングができる人を増やしたい」という想いから、18年春には「業界全体のスキル向上」を目的に外部を巻き込んだ大会「通販ウルトラクイズ」も実施した。大手通販メーカーや通販支援会社が参加し、サントリーウエルネス、やずや、エーザイなど100人以上が参加し大盛況となった。(▽関連記事:「通販ウルトラクイズ」開催、通販関係者100人の頂点は?)
社内体制を拡充し、さらなる飛躍に野望
DM0は次なる野望として、より「世界をダイレクトマーケティングだらけ」にするために年商規模の小さい事業者など、現状ではカバーしきれていない層のサポートを手がけるサービスの開発や、「責任をとる範囲」の拡大に向けたインハウス体制の拡充を検討していると言う。
上原:現状、当社のクライアントは年商30億円以上の会社さんが中心となっています。ただ、「世界をダイレクトマーケティングだらけにする」という思いを体現するためにも、サポートする会社さんの幅を広げていきたいと思っています。スタートアップ企業などのサポートはあまり手がけられていないのが現状のため、例えばBIツールのような、手軽に弊社のノウハウを活用していただけるようなサービスの展開を検討している段階です。
今後は、クライアントへ「責任を取れる範囲を広げる」ことをミッションにインハウスで提供できることを拡充していく構想もあります。例えば、現在は広告運用についてはアウトソースをしています。こうしたことについても、社内で完結できる体制を作っていきます。
野望の実現に向け、社員体制も拡充していく考えだ。
上原:現在はまだまだ社員もそれほど多くはない会社ではありますが、事業をさらに拡大させていくために社員規模も広げて行こうと考えております。18年には新卒採用も行い、4人のフレッシュな人材がチームに加わりました。今後もメンバーの拡充を積極的に実施していく予定です。
さらなる拡大を目指すDM0にふさわしい人物像について、上原氏は次のように語る。
上原:ダイレクトマーケティングの力を信じていることはもちろん、案件における“船長”として、クライアント・社内・パートナー全てを含めた現場の指揮をとり結果にコミットする必要があります。プレッシャーも含めて楽しめることも大事です。そして、数値からの仮説検証を楽しみながらも、「エンドユーザーの視点で見たらどうだっけ?」と思考することが求められる現場です。右脳と左脳を行き来できる人物に是非、DM0の門をたたいてもらいたいです。
さらなる飛躍を目指すDM0からダイレクトマーケテイング業界の新たなスタープレーヤーが続々登場することを期待したい。
(了)
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